ミライスピーカーの測定
2022.10.9 measured&written by DEKA

SOBAがミライスピーカーをお試しで調達したので特性を測定した
測定項目は、
1,周波数特性
2.指向性
3,距離減衰
4,TVスピ−カーとの比較

1,周波数特性
周波数特性は、シェアーソフトの「Myspeaker」を使用した。
ブロックダイヤグラムを下に示す

1,周波数特性測定結果

 測定項目  指向角度  MIC距離  測定結果 備考 
周波数特性     0°  50cm    サイン波の単純sweep
300Hz〜10kHzで±5dBというところか
低音が出ないスピーカーである。
10kHz以上に盛り上がりがあるが、老人
の耳には可聴音域外なので影響ないかも
  0°  50cm    サイン波を揺らしながら
sweepする。
部屋の定在波による影響
から回避する効果がある。
サインsweepと比較して観るとよい。
 歪み特性   0°  50cm    高調波歪みの2次と3次と
ノイズを表現している。
表示は+40dBであるから、
-20dBは、実際は-60dB。
周波数特性と、歪み特性が
グラフ上同程度であれば、
歪みは-40dB、即ち1%である。
 サインショット
応答波形
  0°  50cm    単発サイン波の応答を見ている。
サイン波らしく見える周波数がどの
くらいかを目視。
この場合、せいぜい350Hzぐらいから
上の周波数で、それ以下は再現出来
ていない。
入力波の波形


2,指向性の測定

 指向性     指向角度 MIC距離   周波数特性  評価
 0°  50cm
   角度が変わっても周波数特性に差が無い
即ち、指向性が良い。
普通のスピーカーは角度が付くと高音域で
音圧が減衰するが、このスピーカーはそれが
顕著でない。
どこに置いても部屋全体に聞こえると言うことか。
 
 30°  50cm  
 90°  50cm  

3、距離減衰

入力は、800Hzサイン波を入力して、スピーカーとMICとの距離を、50cm,100cm,200cm
で音圧比較をする。
音圧測定は、MICの出力音をパソコンに入力し、ソフト「Adobeaudition」のレベルメーターで直読。
直接音の減衰は、理想空間では逆2乗則による。即ち距離の2乗に反比例する。

入力  距離   音圧    評価
 800Hzサイン波    50cm  -6dB    50cm→2倍の100cmに下がった場合は6dB減衰するが、
更に2倍の200cm下がっても音圧は減衰していない。
従って、ミライスピーカーは遠くに置いてもはっきり聞こえると言うことか。
反論として、部屋がライブなので100cm→200cmでは減衰しないのでは。 
 100cm  -12〜10dB 距離2倍で6dB減衰 
 200cm  -12dB この間距離2倍で減衰無し

4,TVスピ−カーとの比較
TV内蔵のスピーカー音とミライスピ−カーの音を比較する
ソース音をTVの外部入力端子に入れて、TV内蔵スピーカー音と、TVのイヤホンジャックからの出力をミライスピーカーの入力に入れて比較した。
出た音をMICで収音してソフトを使って可視化した。

 比較項目  ミライスピーカー TV内蔵スピーカー  手法  評価
 800Hzサイン波      再生音をソフト
「AdobeAudition」
で波形拡大
 見た目では差が無い。
800Hzは出やすい音域。
 CDの楽曲音
(恋は水色)
     波形分析ソフト
「Wavespectra」
FFTで図形比較
 TV音の方が
低音(100〜250Hz)が豊か
 TV番組のアナウサー 1,甲高い音
2,子音がはっきりする
3,安っぽい音
1、柔らかい音
2,低音が出ている
3,聞きやすい
 DAL、SOBA、
DEKAで聴感比較
 特にミライが聞きやすいとは感じない

5,総合評価

1,ミライスピーカーが特に聞きやすいと言う感じはない。
2,周波数特性的には300HZ〜10kHzで高音域に重点が置かれている
3,指向性は良いし、距離減衰が少ないから、どこに置いてもどの方向を向いていても聞こえる。
4,音質的には音楽を聴くスピーカーではない。あくまでもスピーチレンジでしかも女声向。
5,購入は見合わせた方が良い

以上